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グラースとゴッゴモビル

前回のブログでピエトロ・フルアがデザインしたBMWのコンセプトカーを紹介しました。フルアはBMWが買収したグラースのデザイナーだったことは述べましたが、そのグラース。

ハンス・グラースという人がドイツ、ディンゴルフィングに作った自動車メーカーです。1955年から1966年までの短い期間存在したメーカーですが、その始まりはゴッゴモビルという、いわゆるマイクロカーの製造に始まりました。↓


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こいつを作っている時はそれなりに成功し、メーカーは徐々に拡大していき、3年後の1958年にはT600というコンパクトカーも上梓します。はじめはゴッゴモビルの名でデビューさせましたがすぐに創業者の名、グラースを名乗るようになり、本格的に自動車事業に乗り出すことになります。


フルアがグラースに関わるのは1964年に市場投入されたグラース1300/1600GTから。↓



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後にBMW に吸収された時、このクルマはBMW1600GTを名乗ることになるクルマで、1967年からキドニーグリルを装備します。グラース最大のモデルはこちら↓


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そのフロントデザインや全体のフォルムから、これは明らかにマセラティクワトロポルテの焼き直しであることがわかるでしょう。しかし、マイクロカー作りから僅か10年で高級車にまで手を出せば、行き詰るのは世の通り。結局BMW傘下に入り、ディンゴルフィングの工場は、今もBMWの主力工場として稼働しています。


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