それほど昔の話ではなく、時はすでに21世紀。と言ってももう20年前の話である。映画007シリーズのダイアナザーデイが公開された2002年。プロモーションを兼ねて、この映画で悪役を演じたZAOが乗ったジャガーXKRが日本にやって来た。残念ながら、ナンバーが付いていないので大っぴらに乗ることはできないし、仮に仮ナンバーをつけて乗ったとしても、その場所はかなり限定的だった。
●見た目立派な機関銃がコックピット背後に付く。もちろんそんなわけでソフトトップもない。
というのも、このクルマフェイクとはいえコックピット背後には機関銃が装備されていたし、フロントグリルにはロケットランチャー(もちろんこいつも偽物)が仕込まれている物騒ないで立ちだったからである。編集者はこれを国会議事堂に持っていって撮影しようという。冗談じゃない。衛視がすっ飛んできて速攻拉致されるのがおちだ。
●この角度から見るとあまり派手なイメージはない。
というわけで、確か御殿場の富士山のどこかに持ち込んだ。何合目高は忘れたが、そこで撮影と相成ったのである。
●こんな感じで撮影。本来は氷上でアストンマーチンと大バトルを展開するのだが…
トランポから降ろして撮影。その際に少し動かした。まあいたって普通のジャガーXKRだったが、雰囲気は全く違った。そもそも、これ。実際に撮影に使われたものではなく。あくまでもプロモーション用だそうだが、同じモデルが撮影用にも作られていたそうで、違いとしてはZAO(リック・ユーンという俳優さん)が乗ったか乗らないかであろう。
●機関銃。こう見ると如何にも偽物だが、遠目にはわからない。
●こちらがフロントノーズのロケットランチャー
ある意味では腫れ物に触るような気持ちで少し乗っただけだが、まあこんな車に乗るチャンスなど滅多になかったので楽しい取材であった。
●撮影終了時に調子に乗って007気取り。否ZAO気取りか。