久々に面白いネタを仕入れたので、似てる似てないシリーズを。
お題は皆さんよく知るVW・カルマンギアと、多くの人が知らないボルグワルド・イザベラ。そしてこれに絡むのがクライスラー・デレガンスという名のコンセプトカーです。
時系列で話をすると、1952年のパリショーで、クライスラーはスペシャルという名のコンセプトカーを発表しますが、こいつは3部作で、53年、54年と立て続けにデビューします。
一方のVWは、53年のパリショーにカロッツェリア・ギアのルイジ・セグレがデザインしたというカルマンギアのプロトタイプをデビューさせます。そもそも、そのデザイン、セグレではなくて、それ以前にギアのオーナーだったマリオ・ボアノのデザインだという説もあって、ボアノの作品一覧にもカルマンギアがあります。一方、このプロトタイプにクレームを付けたのが、クライスラーのヴァージル・エクスナー。あれは俺のデザインが元だと。
というわけで見比べてもらいましょう。まずはカルマンギア↓
そしてこちらが、ヴァージル・エクスナーのクライスラー・デレガンスです。↓
ムフフ??でしょ?
そして時は1年が過ぎ、1954年に冒頭のボルグワルド・イザベラが登場します。↓
カルマンギアの後ろ姿と比べてみましょう。↓
どうです?因みにイザベラのフロントはこちら↓
ボルグワルドという会社は1963年に消滅してしまいますが、他にもハンザ、あるいはロイド、ゴリアートなどのブランドも持っていた会社です。
残念ながらイザベラは誰がデザインしたのか不明。ご存知の方いたら教えてください。とりわけウェストラインの引き方などは、偶然の一致では済まないものを感じてしまいます。どっちもドイツですし。ただ、その起源は?となるとこれはイタリア。
ヴァージル・エクスナーはクライスラー時代にギアと深い関係にあり、特にルイジ・セグレとはコラボしてます。セグレがギアのオーナーになる以前はボアノがオーナーで、ドイツのウィキペディアでは、ボアノが息子と共にカルマンギアを仕上げたという説も書いています。果たして真相は???