2025年に大阪で万博が行われ、そのキャラクターに「ミャクミャク」という名前が付けられたと、話題になっている。見る限り個人的にはだいぶグロテスクに見えて、可愛くもないし、むしろ気持ち悪い。まあ、そんなことはどうでも良くて、今回の話題はその2025年の大阪万博から遡ること55年前、つまり今から52年前の1970年にも同じ大阪で万博が開かれていたという話である。
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●当時の会場風景。ハーフサイズのカメラで撮ったもので、もうカビだらけである。
当時としては初めての大阪で行われる巨大イベントで、東京ではそれより6年前にオリンピックが開催され、2年後には札幌で冬季オリンピックが開催されるというタイミングだった。当時高校生だった私もおよそ1週間滞在して万博を見て回った。そんなに滞在できた理由は神戸に叔母が住んでいてい宿泊費がタダになったからである。確か友人2人と連れ立って行った記憶がある。
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●会場で最大の高さを誇ったソ連館。50数年たってこの国がまた戦争をおっぱじめるとは…
まあ、一般的にいえば世界各国の展示館を見て回るのが大道だし、そうすべきなのだが、如何せんそうしてイベントは当時初めてだったから、とにかく人が集まった。人気のパビリオンはまさに今のディズニーランドの人気アトラクション同様、入るのに数時間待ちは当たり前。なので、そう簡単にはいかない。そんなわけだから1週間もいてちゃんと見れたのはわずかなパビリオンだったように記憶している。
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●これは松下館。そうするに今のパナソニックである。
今のように情報が溢れていないから、どこにどんな展示があるのかさっぱり見当もつかなかった。ただ、アメリカ館にはアポロ宇宙船が持ち帰った「月の石」が展示されているということで、ダントツの人気。そこで、何日目かに相当に早起きをして会場への入場の順番待ちをした。開場と同時に他のパビリオンには目もくれず、全開で走ってアメリカ館を目指した。もちろん「月の石」は見ることができたのだが、まあ小っちゃい!これを見るためにわざわざ長蛇の列か!と思ったものだが、私にとっては思わぬ副産物があった。それが1967年のインディを走ったSTPパクストンターボである。まさかこいつが来ているとは知らず現物を目の当たりにして大興奮したのを覚えている。インディカーは他にもう1台。それにドラッグスターの展示もあったが、月の石などもうどうでも良くてSTPターンビンカーに釘付けであった。アメリカ館は他にもアポロの月面着陸船が展示されえていたが、やはりこちらもリアリティに乏しくて当時は興味がなかったことを覚えている。月の石は写真も撮ったはずなのにやはりどこかへ行ってしまったようだ。
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●STPタービンカー。展示が悪く、ちゃんと写真を撮れるようなところにはおいてなかった。後ろにドラッグスターの展示が見え、前にもインディカーがもう1台展示されているのがわかる。
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●これが後ろ姿。このマシンを見たのは後にも先にもこの時だけ。今はインディのミュージアムあたりに展示されているらしい。
こうなると興味の中心はどこにクルマが展示されているかだった。可能性があるのはドイツ、フランス、イタリアである。でも見つけられたのはイタリアだけだった。イタリア館にはピニンファリーナのフェラーリ512モデュ―ロがあった。他にはMVアグスタも。というわけでどこか途中から「全部見よう」から「車を探そう」に興味が移ったような記憶もある。
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●イタリア館のPF512モデューロ。このクルマは元々は黒だったはずで日本に来たときはこの色だった。
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●こちらがリア。後方にMVのモーターサイクルが見えている。
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●前景の展示はこんな感じ。モデューロの後ろにヴィンテージカーが置いてあるが、なんだったか忘れた。
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●MVアグスタ
当時まだ18歳で免許を取ったか取らないかという時期。海外など行ったこともなく、海外の食事の経験もない。一番びっくりしたのはアメリカ館の外でテキサスのステーキを食べさせるところがあったのだが、畳2畳分はあろうかという巨大なオーブンの上に所狭しと巨大ステーキを置いて焼いていた。しかも呆れたのは焦げてしまうと片っ端から捨ててしまうことだ。あれほど驚いたことはない。同時になんていう国なんだとも思った。アメリカ初上陸はそれから15年ほど後であるが、やはり初上陸した時もその広大さやモノの豊富さに呆れ、こんな国に戦争を仕掛けるなんて…ほんと「井の中の蛙」…と思ったものである。良い悪いはともかく、それ以来アメリカという国に興味を持ったことは確かである。戦争を経験した両親はいまだにアメリカが大嫌いだが…
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●さてこれは誰が乗ったマシンだったか。????